旭川荘の看護師

旭川荘の看護師

肢体不自由・重症心身障害看護

看護師の役割
チームアプローチ
健康を守る
表情やしぐさなどから、いつもとの違いを観察し対応します。
成長発達を促す
一人ひとりの障害の程度・成長発達段階に応じた支援を行います。
ライフステージに応じた生活支援
障害を通じ、その人らしい豊かな人生になるよう支援します。
ご家族を支える
パートナーシップを築いて、ご家族本来の力が発揮されるよう支援します。
意思決定・意地表出を支える
利用者やご家族の意思を尊重し、多くの専門職に橋渡しします。

肢体不自由児とは

四肢の麻痺や欠損、体幹の機能障害のため、長期にわたり歩行・日常生活動作や姿勢の維持に困難が伴う、18歳未満の子どもたちです。

肢体不自由児のイラスト
障害の主な原因
  • 先天性
  • 事故による手足の損傷
  • 脳・脊髄などの神経の損傷
  • 筋肉などの変形
  • 骨疾患
障害の特徴
  • 脳性疾患や筋原性疾患では、知的障害の合併症がみられることが多い
  • 発達能力、代謝機能の獲得能力、環境への適応能力に富む
  • 成長や長期にわたる障害によって、関節拘縮・変形性股関節、気道や尿路の感染症などの二次障害がみられることも少なくない
肢体不自由児の看護の特徴
〜心とからだを育てます〜
  • 障害に基づく困難の改善・克服と自立に向けて、コミュニケーションの力・種々の機能や社会生活スキルの獲得に向けて支援します。
  • 機能再生手術など、手術前後の看護や、ご家族への心理的サポートが重要な役割となります。
  • 低年齢児の発達に最も大切な存在である母親との入所により、親子一体の療育を行い、家庭復帰を支援します。
  • 虐待・ネグレクトほか、家庭機能に課題のある子どもたちを社会的入院として受け入れ、保育・教育・家族への支援を行います。

重症心身障害児者(重症児者)とは

重度の知的障害と肢体不自由が重複している、常時医療・看護ケアの必要な子どもたちを重症心身障害児し、18歳以上を含めて重症心身障害児者と言います。

大島分類
障害の主な原因
  • 出生前:脳形成異常、遺伝子異常、体内環境異常(感染・中毒)など
  • 出生児・新生児期:分娩異常(仮死など)、低出生体重など
  • 出生後:脳炎・髄膜炎、頭部外傷、溺水・一酸化中毒など
障害の特徴
  • 手足が変形・拘縮、側弯や胸郭に変形を伴う場合が多い
  • 呼吸機能、摂食・嚥下、消化機能の課題が大きい
  • 言語の理解や、意思の表出が難しいことが多い
  • 表現力は弱いが、小さなシグナルとして表すことができる
  • 環境変化に敏感で、体調を崩し重症化しやすい
重症心身障害児者の看護の特徴
〜生命・暮らし・尊厳を守り支えます〜
  • 年齢・発達・障害の程度・生活スタイルなど、個々に合わせた看護を実践しています。
  • 治療・予防・リハビリ・家族・地域看護に加え、生涯を通じて暮らしを支え再帰を看取るなど、幅広い看護が求められます。
  • 意思の表出が困難な利用者さんの、小さなシグナルをキャッチできる観察力・洞察力が、重要なポイントになります。
  • 障害は重くとも、ゆるやかな成長を続けられます。多くの専門職と協働し、わずかな変化や笑顔が引き出せた時が、最高の喜びです。
  • かけがえのない生命と向き合う中で、看護師として、人として、たくさんの学びを得ることができます。